創発学とは、「創」で調査・研究・取材・まとめを通して「創造する力」を育み、「発」でそれらを表現・発表する「発信する力」を身につけるプログラムです。日本学園では2003年秋からこのプログラムの研究を開始、ネーミングも含めて全くオリジナルに開発して、2005年春よりスタートさせました。これらの力を持った人間は広く社会に必要とされる人材となっています。日々の生活や校外学習などを通してこれらの力を向上させます。
フィールドワークの基本は体験することです。しかし単純に“これをやりました”という体験では深い理解には繋がりません。
創発学のフィールドワークでは、まず徹底した事前学習を行います。知識を持って、あえて「頭でっかち」の状態でフィールドワークに臨み、体験し全身で理解して次のフィールドワークに臨むのです。
そのようなフィールドワークを重ねることにより、深い理解に基づいた蓄積は体験から経験へとレベルアップします。より深い体験を重ねることにより経験豊かな人間となり、その経験したことは必ず自らの人生を豊かにします。フィールドワークは、知識と体験を経験へと持ち上げる創発学の重要な要素となっています。
フィールドワークが創発学の「創」に当たるとすれば、このプレゼンテーションは「発」の部分に当てはまります。
フィールドワークでの経験を他者に発信するプレゼンテーション、同じ経験を積んだ仲間でも観点はそれぞれです。その中で自分自身がいかに調査・研究をし、周囲に理解と共感を持ってもらえるか、この力は社会に出てからもとても大切な力となります。フィールドワーク→プレゼンテーション→フィールドワーク→プレゼンテーション→……というサイクルでその力は更に磨かれます。
また、他者への発信と同時に他者からの発信に耳を傾けることにより、コミュニケーション能力の向上にも大きく役立つのがこのプレゼンテーションであるとも言えます。
フィールドワーク、プレゼンテーションを繰り返し行った経験から、自分自身を見つめる力を養い、主体的に考察し、自らのキャリアに繋げます。
それは単に大学進学というものにはとどまりません。まずは卒業から10年、20年後の社会を想像し、そこに立つ自分自身の姿を想像します。そして創発学で培った創造力と発信力を基に、自分自身の興味と得意と適性を存分に発揮できる自らのステージに立つために、考えて行動に移す、それが創発学のキャリアエデュケーションです。
柔軟性と創造性に富む10代の時期だからこそ養える無限の力を引き出す創発学の集大成ともいえるキャリアエデュケーションをステップに、豊かな人生への新たな第一歩をここから踏み出します。