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つれづれなるままに ~インターハイ予選(2)

投稿日2019/5/28

2019.5.24『東京新聞』「発言―若者の声―」より 鈴木 花歩(14歳)
 私が大切にしている言葉は「花よりも花を咲かせる土になれ」だ。自分が目立つ花になるのではなく、陰で誰かを支えられる人になれ、という意味である。
 私もそうだが、誰もが花になりたいと思うだろう。しかし、花は誰かに支えられてこそ初めて咲くことが出来る。もしかしたら目立つ花よりも、支えた土の方が素晴らしいかもしれない。しかし、ほとんどの人はそんな土には目もくれず花だけを見る。だから、誰もが花になりたいと思うのだろう。
 私たち人間は必ず誰かに支えられている。1人で生きていくことなどできないのだ。誰かが陰で一生懸命支えてあげなくてはいけない。私は他人に認められたいと思っていたけれど、この言葉にであってから考えが少し変わった。支えている人の方がきっと輝いていると思ったからだ。
 「花よりも花を咲かせる土になれ」。この言葉を、これからも大切にしていきたい。

 

インターハイ予選は「3年生の集大成大会」の異名を持っている。トーナメント戦ゆえ負けは引退を意味する。そのためくじ運次第で未来は悲喜交々・・・関東予選が終わって心機一転!も束の間、シビアな現実に心中は複雑となる。だからこの時ほど目標の立て方とモチベーションのコントロールが困難なことはない。 

 インターハイ予選2回戦は都立南葛飾高校と対戦した。・・・相手校はぎりぎりの5人しかいなかった。その5人は必死にボールを運び、シュートチャンスを狙う。にちがくのふとした隙をかいくぐって得点を重ねる。「諦めない」ではなく「負けてなるモノか!」、その思いがひしと伝わってくる。終盤で相手選手が足を捻ってしまった。審判の気遣いを一蹴するような声が聞こえる。「大丈夫っす!まだ、やれます!」。その気魄。痛みを堪えてのプレーはどれ程のモノだろう。(そういえば、菅野がインターハイを賭けた成立学園戦で前歯を折っても、それこそ歯を食いしばってプレーしてたっけ)。痛みから足を引きずる場面が繰り返される、審判が声をかける。顧問の先生がタイムアウトを取る。

 モシ、コウタイシテクレル ナカマガイタノナラ コレホドマデニ クルシクハナカッタカモシレナイノニ・・・。モシ、 ナカマガ アト1リデモイタラ 3:3ガデキタノニ・・・。モシ、ニチガクト アタラナケレバ・・・。

 その気魄はにちがくの奮い立つ。相手に不足はないと言わんばかりの堅守猛攻。やがてベンチの声も枯れよとの声援はコートに立つ10人へのものに変わる。相手への敬意、ただそれだけ。

 にちがく勢は、南葛選手の執念と3年間の想いを背負って3回戦へと駒を進めることになる。今日の試合から改めて支えてくれる人のありがたさが身に染みて感じられた。

 

 試合を終え学校に戻る電車の中で偶然、上記の記事を目にした。中学生に人の生き方を教えて戴いた。今日の試合後だけに心にずーんと響いてきた。タトエ デクノボートヨバレテモ サウイフモノニ ワタシハ ナリタイ ワタシハ アリタイ ミナニモ ソウデアッテホシイ

 

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