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「『立ち止まらず、動きながら考えよう』~高校1年職業講話」神戸先生(高1学年主任・社会科)

投稿日2020/12/4

 10月31日(土)の午後、高1職業講話が行われました。これはさまざまな職業で活躍している方々を講師としてお招きし、仕事について語っていただくというものです。今回は紅茶専門店経営、人材会社勤務、市役所勤務、介護職、出版社勤務(編集者)、建設会社勤務、CM制作プロデューサー、ヘアアクセサリー販売業といった職業の方々が、講師をつとめて下さいました。今年は、コロナの影響で多くの学校行事が中止になったため、

 1年生にとってはこの職業講話が入学式以来、初めての本格的な学校行事だったといえます。それだけに生徒たちは楽しみにしていたようでした。

 講師のうちの1人、紅茶専門店経営者のKさんは、私の高校時代の同級生です。Kさんは大学卒業後、他の仕事を経てから紅茶を輸入販売する会社を起業したのですが、「起業とは他人から教わったり、すすめられたりするものではなく、自分の好きなものにこだわることから始まる」と自身の信念を語ってくれました。Kさんも経営者になってからは様々な苦労や困難があったようですが、高校生たちに「人生の進路について迷った時は、立ち止まらずに、動きながら考えよう」と、アドバイスを送っていました。

 Kさんの会社は外国から紅茶を輸入しているのですが、富が公平に配分される生産者、有機農業(化学肥料を使わない)を推進する生産者、労働者に手厚い生産者からの買い付けを重点的に行っているとのことです。輸入先には貧富の差が大きい発展途上国もあるので、「紅茶の輸入を通して相手国の貧困問題を解決したり、自然環境の保護に関わったりすることができる」「会社の経営の仕方によって、社会を良くすることも悪くすることもできる」と、紅茶という商品が世界の問題とつながっていることを説明して下さいました。

 生徒から「コロナの時はどうしていましたか?」「ライバル会社との競争意識はありますか」と質問された時、Kさんの口から「逆境だと燃える」「競争が大好き」との言葉が出てきた時は、少し意外に感じました。温厚そうに見えるKさんですが、経営者としての魂ひいては彼の人生観みたいなものに触れたような気がしました。

 Kさんによると、コロナはむしろいい転機でピンチをチャンスに変えることができた、コロナで失ったものは無い、スタッフのやる気は上がったし、コストも切り下げることができたとのことです。実は、私は大の紅茶好きなのですが、緊急事態宣言期間中は多くの店が閉まっていたため、紅茶を手に入れるのが難しくなり、困っていました。そんな状況でもKさんの紅茶店は開いていたので緊急事態宣言中も美味しい紅茶を飲むことができ、大変、ありがたかったです。  

 今回の職業講話では他にも多くの方々から貴重なお話を伺うことができて、生徒たちにとっては大変、勉強になったと思います。お忙しい中、高校生たちのために来校して下さった講師の皆様に、心から感謝いたします。

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