現在、私のクラスでは日学祭の代替企画である動画作成の仕上げに入っています。
本来ならば日学祭で演劇をする予定ではありましたがコロナの影響で実現できませんでした。演目の大枠も固まり、どう作り上げていくかを検討しようとした矢先の中止だったため、「新・三匹の子豚」は幻の作品となりました。
しかし、代替企画であるクラス紹介動画の作成に向けてあれこれ議論し、実際にパイロット版を作成するなど、生徒たちの取り組みに接してみると、何かをともに作り上げていく過程での面白さや難しさは劇の準備をするのと変わらぬものであることを再確認しました。
時代の流れ、状況によって変化し、対応していく中にも変わらぬものがやはりあるのだと感じたひとコマでした。
私自身もコロナ前後での授業の展開や仕事の仕方に変化がありました。ICT機器の授業への導入など表面的な形式の変化はありましたが、しかし、目の前の生徒のみなさんへ「わかりやすい、興味の持てる」授業を提供することに対する思いは全く変わることがありません。授業運営だけでなく、クラス運営においても同様で、「やるべきことをしっかりできる」「楽をせず、楽しむ」ことの大切さを伝えていこうと思っています。
蕉風俳諧の理念のひとつである「不易流行」という言葉を思い出します。「不易」は時を越えた不変の真理を、「流行」は時代や環境の変化によって革新されていく法則を指し、その両者の根本は一つであるとも。
時代の変化に対応しつつも軸を見失わない教育活動をしていくことを自分に言い聞かせながら皆さんと前進できたらと思っています。