学校の普通の試験では必ず「正解」があります。けれども世の中に一歩踏み出すと、これが明確に「正解」だと言えることが少なくなってしまいます。特に新しいことに挑戦しようとすると「正解」が何かわからず「どうしよう?」と、ただ不安ばかり感じ、立ち往生してしまう人もいます。そうかと思うと、そんな時に逆に「面白そうだ!」と胸踊らせてその挑戦を楽しめる人もいます。さて、あなたはどちらのタイプでしょう。
私も今までの人生の中で「正解」がわからず不安になったことが度々ありますし、今でも「正解」がわからずに挑戦していることが沢山あります。こうした経験を通して気づいたことは、どのような困難があっても、じっくりと諦めずに考えていれば、なんとか乗り越えられるということです。
この「考える力」こそ、人間の最大の強みです。ところが、なかなかそれができずにいる人がいます。周りを見ていると「考える力」を上手に使っている人と、使いこなせずにいる人がいます。
使いこなせずにいる人は、どこかで「誰かが決めてくれ!」と他力本願になったり、「誰々が指示を出してくれないからだ」と人のせいにしたりして、考えることから逃げています。逆に何かに挑戦して、結果を出せる人は、ただ「考える」だけではなく、むしろ静かに黙々と「考え続けて」います。
「なぜ?」「どうして?」と疑問を持ち続けることで「考え続ける」習慣は、身につきます。リンゴが落ちてきて「万有引力の法則」を見出したニュートンも、ただリンゴが落ちてきたのを見て思いついたのではなく、ずっと考え続けていたから、リンゴが落ちるという現象を見て閃いたのです。
何か問題に突き当たった時に、考えることを止めてしまえば、それで終わりです。しかし、考え続けている限り、思考は広く深くなり、発展させて行くことができます。
新しい生活が始まる4月。今年は「考え続ける」ことを習慣にしてみてください。これが本校の学びの「創発学」につながっていきます。