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「マシュマロ・テスト」藤野先生(高3担任・理科)

投稿日2022/8/23

自分が担任を持っているクラスでも話しましたが、高1・2の人ほど見て欲しいのでこちらにも書きたいと思います。

マシュマロ・テストという有名な実験を知っているでしょうか。
4歳程度の子供を机と椅子だけの部屋に1人にし、マシュマロを1つ見せてこう伝えます。

「それはあげよう。けど15分後に自分が戻ってくるまで食べるのを我慢できたら、さらにマシュマロをもう1つあげよう」

つまるところ、
【すぐにマシュマロを1つ食べる】と【15分我慢してマシュマロを2つ食べる】の2択を選ばせる実験です。
この実験でマシュマロを2つ食べられる子たちはおよそ1/3しかいないそうです。
かなり意外感じる結果かと思います。たかだか15分待つだけで2倍の利益。お得すぎて待たない理由がないように見えます。

ではマシュマロをこう言い換えてみましょう。

【夏季休暇を適当に過ごした高校卒業後】と【夏季休暇を全力で取り組んだ高校卒業後】の2択。
わかりやすく『何倍』になるのかはわかりませんが、どちらを選びたいと思いますか。

マシュマロをすぐに食べる理由として、【待ったときに約束が守られると思えない】というのがあるそうです。
こう思っているのであれば、すぐ食べたくなる心情は理解できます。期待して、期待して、裏切られると辛いから、そもそも期待するような行動は取らない。
自分はこれが夏季休暇を頑張れない人の理由にもなっていると思っています。
努力しても報われる保証は何もない。今すぐ遊べばとりあえず今楽しいのは間違いない。とりあえず遊ぼう。

一見理にかなっていますが、ただ先のマシュマロ・テストと大きく異なることがあります。

時間は膨大で、マシュマロは1つじゃないという点です。マシュマロは最初からお皿の上に、山盛りに盛られています。そしてそのマシュマロを、日々少しずつ、食べて生きているわけです。
マシュマロを残し続けている人に、あーもう勝てないと諦めるのは仕方ありません。
ただ今からでもマシュマロを我慢すれば、諦めてマシュマロを美味しく食べ続けている人には勝てる。

この事実を忘れないでまだ残っているマシュマロの夏季休暇、いえマシュマロの高校生活を過ごしてもらえたらと思います。

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