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「やる気スイッチの入れ方」小松崎先生(中1担任・数学科)

投稿日2023/10/5

「今の若い人は指示されたことはできるけど、自分から動こうとしないんだよね……」

 そう言われるようになって、どれくらい経つのだろう。私が社会に出たときには、既にそんな時代だったのかもしれません。

 

 大学入試改革は、「世の中の変化にあわせ、中学生や高校生にどのような学力を身につけてほしいか――。」といったビジョンのもとで進められ、その柱に掲げられているのが「学力の3要素」です。中でも、『思考力・判断力・表現力』,『主体性をもって多様な人と協働して学ぶ態度』に関しては、どのように生徒たちに身につけさせてゆくのか。高校3年生を受験指導する度に、『多様な人と協働して学ぶこと』など受験勉強のみでつくもんじゃない、と感じています。では、一体どうすれば。

 学校生活には、机上の学習以外にも、成長の場としてたくさんの仕掛けが用意されています。それが体育祭や修学旅行、部活動やこの9月30日,10月1日の両日で行われた文化祭です。絶好の生徒の成長の場。

 本校では、『創発学(創造して発信する力)』に力を入れています。創造して発信する、即ち、0から何かを産み出す力です。クラスで演劇の内容を決めていたときです。どこからか、「演劇をするなら、一から台本を作ろうぜ!」と理想的な囁きが♪

 ただ、案の定、時間がかかりました。脚本から台本が仕上がるまで、演者などの配役が決まるまでに。生徒たちは、0からモノを創り出す難しさを存分に味わいました。文化祭本番が近付くにつれ、もしからしたら間に合わないのではないか?という不安や苛立ち、焦りが日々募っていく様子がこちらにも伝わってきました。

 しかし、文化祭がいよいよ直前に迫ったときの生徒たちのパワーは凄まじいものでした。敬老の日も秋分の日も休日返上で登校し、朝から17:00過ぎまで頑張る生徒もいました。さらに直前には、自ら『今やれることは無いですか?何かやれることありますか?』と自主的に行動し始める生徒が何人も出てきました(しめしめ。。。と担任)。

 走り始めたらガンガン突き進むことができる日学生、最後は全員が一丸となって短時間で集中して作り上げ、見事に間に合わせました。それぞれが得意な分野で活躍し、担任としてはクラスの生徒たちの新たな一面(大きな力)が発見できました。何より、生徒自身が疲労感の中にも充実感と達成感を感じ、主体性をもって多様な人と協働して学ぶ楽しさ大切さを学んでくれたと確信しています。

 「今の若い人は指示されたことはできるけど、自分から動こうとしないんだよね……」なんていうのは大ウソ。やる気スイッチさえ入れば、中学校1年生でも主体性をもって多様な人と協働して動けるのです。                         

 さてさて、これから先も色々な仕掛けを乗り越えて、大きく成長してくれよ〜

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