2023年度、数年ぶりに一般の方々も招いての日学祭が開催された。
中学1年D組は、劇と漁業体験の発表を行うこととなった。
企画力や発想力に乏しい担任を尻目に、生徒が自分達で相談しながら劇の脚本やセリフなどを決めるなど本当に頼もしい限りであった。しかし、いざ舞台に上がったり人前で発表するとなると、オドオド感が出てしまい、声が小さくなったり早口になってしまうなど、少しずつは良くなっているんだけど。。。的な感じで準備期間が過ぎていった。
最終的に、劇も発表も全て予定通りで何の問題もなく無事に終了した。
とはいかないのがお約束である。
準備期間に先頭になって皆をまとめていた生徒や、劇でキーマンとなる生徒数名が当日体調不良で参加できなくなってしまうという事態に陥ってしまった。参加できなかった生徒達の準備期間での頑張りを見ていただけに、とても残念だったであろうと思う。
現実問題として、当日は担任自ら衣装を着ることも覚悟した。
朝のHRで、うまくいかない面もあると思うが、今いるメンバーでできる限りのパフォーマンスをしようという呼びかけに生徒は純粋に賛同してくれ、代役を申し出てくれたり、この状況を乗り越えるべくみんなでフォローしあおうという空気感が生まれた。
そして本番。
劇も研究発表も出来はともかく、見事にそして何より楽しそうに本当によく頑張った。
保護者の方々をはじめ、劇や研究発表に足を運んでいただいた方々の温かい眼差しと大きな拍手に我々も救われた思いであった。
数か月前までランドセルを背負っていた彼ら、入学当初も不安と不安と不安を抱きながらオドオドしていた彼ら、そんな彼らが自分の役割を全うしようと『堂々』と取り組んでいる姿を目の当たりにして担任として嬉しくもあり、何よりも彼らを誇らしくさえ思った。
これからの更なる成長が楽しみである。
結果的に、D組の生徒達にとっては、本校の創発学で期待される内容以上の成果と経験を積むことができた日学祭であったように思う。