10月に衆議院選挙、11月にアメリカ大統領選挙と重要な政治イベントが続いたが、中学生・高校生の皆さんは政治に関心を持つことができただろうか。
私は高3の授業のときは、「選挙権を持っている人は政党の公約を吟味し投票に行くように。今の政治に満足しているのであれば、今の政治を維持できるように投票しなければいけない。今の政治に不満であれば、政治を変えるために投票しなければいけない。政治に満足していても、不満であっても投票に行く意味はあり、何より若者の投票率を上げることに意味がある」と投票を呼び掛けた。
教員という立場から高校生に政治に関心を持たせたいという気持ちもあるが、純粋に若者の投票率を上げたいという意識での呼び掛けである。
選挙候補者の結果はもちろんだが、投票率の方を私は気にしている。総務省によると今回の衆議院選挙の投票率は53.85%で戦後3番目の低さだという。気になる18、19歳の投票率は速報値で43・06%で全体投票率を10・79ポイント下回った。日本の選挙は少子化のため世代間で有権者数に差が生じ、高齢者に有利な選挙と言われているが、18、19歳の半数以上が投票していないのが現状である。この半数が政治に関心を持ち若者の投票率が上がれば、日本の政治は変わると信じている。ただし、投票率があまりにも高くなるときは大事件が起き、政治に関心を持たざるを得ないときなので、それは望まない。
来年には参議院選挙が待っている。日本の政治を是々非々で判断し、ポピュリズムに流されない政治観を持つために社会に関心を持ち、あらゆることから学んでいこう。