台風の影響もありましたが日学祭に多くの来場者が来てくれて盛況の中で終了しました。多くの来場者や生徒たちの企画・展示を見ながら、まだ教員になりたての頃、どうすればクラス担任としてクラス企画を成功させられるのか大いに悩んでいたのを思い出しました。その頃は一部の学校を除いて全国的に高校生の行事が衰退していた時期でもあって、雑誌に文化祭企画が特集で組まれて「月刊高校生」(高校出版)の「燃える文化祭・体育祭(1990)「文化祭・行事WORLD」(1991)が大いに参考になりました。雑誌に紹介されていた企画を真似しながら「熱気球」「プラネタリウム」などを作った記憶があります。1980年代から1990年代頃は、体育祭や学園祭で活気づけさせ勉強だけではなく行事でも生徒を成長させる取り組みが盛んに行われていました。また、進路や生活指導・教科の研修会に参加していろいろな取り組みを紹介され議論することでどのようにすれば自分の学校・クラス・授業に持ち込めるか考えていた記憶があります。今ではSNSで全国の多くの教員が繋がれ意見交換できますが、その当時は雑誌や研修科会に参加することしか自分をレベルアップする道はなかったように思います。
物事を学ぶことは、自分ひとりでもできますが、自分という枠内での自己完結なのでどうしても限界があります。多くの仲間の実践を学び、仲間と意見を交わすことにより自分の気付かなかった方法に触れ、どうすれば自分ができるのか考え実践することでレベルアップできるのではないかと考えます。今、多くの理論や実践に触れて学ぶこと、その実践を深く考察することは、将来的に大いに役立つのではないかと考えます。
今、物事の学びの中で求められる力は、創造力や洞察力・表現力などです。先日(10/1)、日本人26人目のノーベル賞の受賞、5人目のノーベル医学生理学賞の受賞がきまりました。理系のノーベル賞は、その分野の開拓者、初めて物質を見つけた人に与えられています。先を見つめて挑戦する力と勇気、小さなことから先を見つめる創造力・洞察力が必要です。朝日新聞(10/2)によるとノーベル賞を受賞した本庶先生は、研究には英語表記で6つのC(好奇心・勇気・挑戦・確信・集中・継続)が必要と説いています。6つのCは、研究だけではなく、物事を学ぶにも仕事をするにも何をするにも必要であり重要です。
先を見据えたとき、日々物事を学びながら先のことを考えながら進んでいきたいと常日頃思っています。今、物事を学ぶことはすごく重要であり、興味・好奇心をもって学んでいることがこの先々できっと役に立つと信じています。
今、言語・歴史・先人達が見つけた法則などを学んでいる中学生・高校生も勉強内容に興味や好奇心を持ち学んで欲しいです。そして大切なのは、学ぶことを継続することです。
最後に本庶先生が子どもたちに述べた言葉の一部です。
「重要なのは知りたい、不思議だと思う心を大切にすること。」(10/2朝日新聞より)
本当は、学ぶことは苦ではなく楽しいことです。学ぶことで知らない世界を見ることができます。知りたいという気持ちを育てていって欲しいと願います。