5月に入ったのも束の間、もう2週間が経とうとしています。
1学期中間試験まで、いよいよ片手で数えられるほどの日数になりました。
最近、「早く大人になって自由になりたい」そう生徒が言っているのを耳にしました。
その時、ふと頭によぎったことをお話したいと思います。
みなさんは、『置かれた場所で咲きなさい』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは渡辺和子さんが書いた本のタイトルにもなっている言葉ですが、私は学生の頃からこの言葉に助けられてきました。
この言葉には、その置かれた状況に不平不満を持ち、周りに流される「環境の奴隷」にはなるのではなく、その状況の中で「咲く」努力、「環境の主人」になってほしい。という思いが込められています。
この本の中で、『自由人』について書かれている箇所があるのですが、みなさんの考える『自由』とは何でしょう?自由人とは、自分勝手な、好きなことをする人ではなく、自らに由る[よる]ことができる人、自らに由る思考と行動ができる人、その責任を取ることができる人のことです。(「由る」とは、「それを原因とする。起因する。」という意味です。)他人の言いなりになったり、他人への思惑に振り回されたりするのではなく、自分の内部に行動の理由、または信念を持っていて、自分の人生を築いていくことのできる人を指します。
ただ、「自ら(=自分)に由る」と言っても、その自分自身は、生徒の皆さんだけでなく、大人であっても、まだまだ未完成な、不完全なところの多い存在です。人は一生をかけて、自分のなるべき姿に近づいていくのではないでしょうか。自分が判断するための基準や土台となるものを築くために人は学ぶのであり、人が人としてよりよく生きていくために知性を磨くのです。
私たちは、学ぶことで自由になるのではないかと感じます。
にちがくでの学び、経験、気付きを見逃さず、自分のものにしてください。
興味・関心を持ったことには、とことん貪欲になってください。
にちがくで得た経験は、あなたの人生の糧となるはずです。
写真は、梅窓会ホームページ『漢の花園』からお借りしました。
日本学園の敷地にはたくさんの種類の花が咲いています。