期末試験後、すぐに表象文化研究部の高校生(鎌田君・大岩君)と、渋谷Bunkamuraミュージアムで行われている「ロマンティック ロシア展」に行きました。
展示されていたのは、官立アカデミーに反抗した14名が、移動派(巡廻美術展協会(または移動展覧会協会))を結成、その画家たちの絵画の数々。その頭目がイワン・クラムスコイ(肖像画が得意な画家)、またイリア・レーピン(肖像画が得意)、さらにイサーク・レヴィタン(風景画)、イヴァン・シーシキン(森の風景画)、 ウラジーミル マコフスキー(風俗画)など、1890年代から1920年くらいまで活躍したロシアの画家たちの絵画が、強い印象に残りました。
今Bunkamuraでは、イプセンの演劇「民衆の敵」もやっているので、何か渋谷は近代へと突き進む19世紀の文化が華やいでいるようです。日本も今年は明治維新150年ということで、近代の入り口をもう一度見直すときを迎えています。おそらく近代の入り口で移動派の画家たちも、自然と人物、風俗に対して何をどう描くべきか考えなおしたのだと思います。
なかでも私はシーシキンの森の風景画は秀逸だと思いました。フランスのバルビゾン派(ミレーなど)を越えていく写実性だと思います。