期末試験最終日翌日の12/6(水)、高校1年の創発学行事、1DAY創発を実施しました。
1DAY創発は、「学びは自分で創る!」をテーマに、生徒一人一人が自分の興味・関心を元に1日の活動を考えて計画を立て、実施するという取り組みです。
「人は得意な道で成長すればいい」という本校のスクールアイデンティティを具現化するために、自分をみつめ、自分の「得意」を模索する第一歩とするためには欠かせない大きな行事と位置づけています。
今年で2回目の実施となりますが、この日私たち教員はドキドキです。
普通の校外学習であれば、学年全体とかクラス全体とかが同じ場所に行って同じような体験をするのですが、1DAY創発は、一人一人が自分の行きたい場所に行って、やりたいことを行ったり、見たいものを見たり、会いたい人にあったりするので、一人一人の行動をリアルタイムで完全に把握することはできません。
全員が安全に1日を過ごせるか、正直かなり不安ではありますが、全員が自分で考えて、自分で決めて行動することから得られるものは計り知れないものがあると信じ、私たちも勇気をもって実施します。
はたして当日、参加した全員が18:00と決められた時間までに学校に帰着し、まずは一安心。生徒との信頼関係がなければできない行事であることを実感します。
さて、生徒諸君は実際に当日どのような活動をしたか、生徒のリポートを読むと、各自が普段はなかなかできない貴重な体験をしていること、また「学ぶ」という意識をしっかりともって活動をしていることがよく分かります。生徒のリポートをいくつか紹介します。
今回の行事では浜離宮庭園へ行き、日本人の自然の考え方について考えました。浜離宮庭園で印象に残っているのは、庭園内に池や堀などが目立ち、水がこの庭園の主体になっていました。木や建物も美しかったですが、水は形が定まっていない特別な物に庭園内ではなっていました。普段、このような場所に行く機会はほとんどないので、今日の行事は少し新鮮な気持ちになれました。時期が冬だったため、花が咲いていなかったり枯れ木が多かったのが少し残念でしたが、それでも十分に満足できました。浜離宮庭園は日本人が好きそうな景観が多く、今も昔も自然の好みというのは変わっていないということを実感できました。そして昔から日本人は池などといった自然の形での水を好んでいたことも実感しました。浜離宮庭園では昔と今では周りの景色や扱いなどは大きく変わってしまいましたが、それでもある特定の場所に自然を作り、残すという目的は変わっていないのでこれからも保護していくべきだと思いました。プレゼンでは撮った資料や写真と共にさらに理解を深めていきたいです。
日本近代文学館で、清水義範さんの短編小説の中から、書籍として入手することが現在困難な作品群を読みました。 氏の短編はユニークなアイデアや形式を用いており、例えば「日本語の乱れを憂う投書」「ある架空の文庫のカタログ」「お弁当のご飯とおかずを同時に食べ終わるための配分を考える人」といった題材を小説にしてしまうのです。 館内は撮影禁止でしたので、資料の複写サービスを使いました。発表の資料として使うことも想定し、結末の部分は コピーしませんでした。読み返したくなったら、別の機会に図書館へ行けばいいし、今は記憶しているからいいと割 り切りました。 阿刀田高さんのエッセーも読みました。ご自身の小説を発想した経緯や、先人たちの短編に関する解説、といった 内容でした。しかし、これは数の都合などもあり、印刷しませんでした。 本来の目的から外れたものの、近年の芥川賞・直木賞受賞作の手書き原稿の展示も観ました。タイトルをどのスペ ースに、どうやって書くかが異なっていたのは興味深かったです。
僕は今回の 1Day 創発にて、横浜、二子玉川、八雲、自由が丘、深沢、等々力、桜新町、八幡、田園調布、下北沢、 成城、代官山、白銀台、麻布台へ行き、坂を登って景色を見て、地形の特徴などを掴み、高台にあるメリットや、坂 が多い理由を考察しました。 結論としては、坂が多いのは、地震や火災、台風や豪雨による浸水などの震災に強い為であると考えました。僕がその結論に至るまでの過程では、僕はまず現地に行く前に坂が多い理由を予め考えていてそこから絞って考える消去法を取っていました。それによって考える時間を短縮することが出来、沢山の場所へ周ることができました。 僕が予め考えていた予想は 3パターンあり、1つ目のパターンは景色がいいことで、2つ目のパターンは本当は平らな場所がいいけれど平らな土地は企業などの財力がある所が買う用に値段が高くなっていて個人では到底手の届かない 場所だったということで3つ目のパターンは災害に強いということです。1つ目のパターンは自由が丘や深沢、成城などは建築の高さ制限がされていて駅前などの繁華街からも近いが全体的に周りの建物が低く、景色が見やすいです。しかも自由が丘に至っては、本来港区と墨田区の離れた場所にあり見られないはずの東京タワーやスカイツリーが見えたり、富士山が見えるほどです。ですが、白銀台や麻布台などの都 心にある住宅街では、住宅街内では高さ制限がされていて、住宅街の中の建物は低いが、周りに企業などの本社やデカいホテル、タワーマンション、大型ショッピングモール、東京タワーなどの高い建物が連なっており、地平線は愚 か他の区にある。
私は、駒沢陸上競技場(駒沢公園)へ行ってきました。取材は、今回行いませんでしたが、自身で競技場の面積を調べて、計算をするといったことをしました。勿論、インターネットは利用せずに、現地にある情報のみで乗り切りました。また、出来るだけテーマに寄せるためにも、「世界との比較」をしてみました。非常に計算には時間がかかりましたが、その分、私生活でも数学は役立つという証明にもなりましたし、理系的なことができて達成感がすごかったです。また、スロープなどのバリアフリーにも気付くことができて、「日本は、世界の平均にも負けないくらい、良い国なんだな。」と、感じることができました。これからある、プレゼンテーション。私が中学生の頃からの先輩である方が、去年は受賞されていたので、受賞を目標に、また日本の凄さ・意外性を感じさせるようなプレゼンテーションにしたいです。藤野先生がおっしゃってくれた、「計算式など載せると、いいかもしれませんね。」というお言葉には、残念ながらお答えすることができない(あまりにも計算式が長いため、載せてしまうと発表時間が延びてし まい、聞き手が飽き始めると予想した。)ため、悔しい反面もあります。ひとまず、ただ言えることは頑張ります。
私は、大田区京浜島にある東京消防庁第二消防方面本部消防救助機動部隊を見学しに行った。まず、取材の目的だが以前から消防には興味があり、今回その消防の精鋭部隊である消防救助機動部隊、通称ハイパーレスキューについてとはいったいどのような部隊なのか、普通の消防隊、レスキュー隊とは何が違うのかを知り、学びたいと思い見学を申し込んだ。現地では訓練や車両、装備や訓練設備まで隅から隅まで見学させていただいた。普通の身近にある消 防隊はポンプ車やはしご車など誰もが知るような車両が配備されている。だが、ハイパーレスキューにはそのような消防車や装備では太刀打ちできないような災害に対処するための車両や装備がたくさんあった。クレーン車やショベルカーなどといった普段工事現場で見るような車両や後ろに巨大扇風機がついた車両など「ほんとに消防車なのか」と言う車両がたくさんあった。また、このような特殊車両や資機材を操るハイパーレスキュー隊員の方達もまた迫力があった。恐らく何度も生きるか死ぬかの現場を何度もくぐってきたのだと思う。私は今回の見学で様々なことを学んだ。自分も将来、このような消防士になれるように努力していきたいと思った。
東京スカイツリーと東京タワーに実際に行ってそれぞれの事業や歴史を知る。東京スカイツリーと東京タワーに行ってきて、それぞれの事業や歴史を調べてきました。東京スカイツリーの事業として、展望台の管理・運営業務や「THESKYTREE SHOP」というオフィシャルショップの運営をしています。現地では 日本人よりも海外から来た観光客の方が多く、なぜこんなにも観光地として人気があるのかを知りたいと思いました。 一人で行動してみて「自立」に対して興味を持てたと感じることができました。
諏訪湖、何故君の名はの映画で糸守湖のモチーフになったのか、諏訪湖を見て理由を考える、その周辺の街の雰囲気や景観なども調べる。 湖と一緒に日本アルプスや富士山も見えた。今回の1DAY創発は往復で7時間弱かかったがそれに見合った調査ができたと思う。新海誠監督の作品は自然や自然災害などが題材になった映画が多くある、諏訪湖周辺は自然に囲まれており新海誠監督がモチーフに選ぶのも分かるなーと感じました。湖の近くと少し座標の高い場所からでは見え方が全然違い、近く見た時は諏訪湖のがとても大きく迫力のある感 じで、高く遠い場所から見たら改めて湖の大きさを知れた。君の名はの映画には関係ないが、諏訪湖周辺は上諏訪温泉やsuwa ガラスの里や諏訪大社上社などもあり、とてもいい街だった。さすがに温泉には入れないので湖を見ながら入れるは足湯に入り、30分くらい湖を眺めた。温度は34℃から36℃程であり少しぬるめだが効能には痛みの改善や他にも色々な効能があった。本当に諏訪湖に行けてよかった。
歴史の授業でならうことなどを、実際に行ってみて自分の肌で感じる。現地調査のやり方にのっとって、しっかり調べ学習などをする。実際に歩くことで、事前学習の検証をしてみる。小田原城を見て、「無敵の城」と呼ばれた城を自分の足で歩いてみて、なぜ無敵だったのかを考察する。正面から入ったが、本丸に行くまでにぐるぐると歩かされて、門も3つあったので兵が一斉に攻めにくいと感じた。歴史的な建造物なので、小田原城の周りのコンビニなどが茶色になっていて、景観を損ねないようになっていた。天守閣の中に、小田原城の歴史や、城主のことなどの資料館があった。
3学期は、1DAY創発での学びを各自がさらに深めて、「学びンピック」と題してプレゼンテーション大会を行います。そのために冬休みの宿題として「今回の学びに関わる本を一冊以上読む」という課題を出しました。
創発の道はまだまだ続きます。
写真は、生徒が当日撮影したものです。文章とは直接関係ありません。