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「沖縄の大学生との対話」 神戸先生(高2学年主任・社会科)

投稿日2019/3/4

 高校2年生は昨年12月の沖縄修学旅行で、琉球大学の学生16名と「戦争と平和」についてディスカッションを行いました。テーマは、「戦争を知らない小学生」「戦争に関心が無い高校生」「戦争に行こうとする大人たち」の三者に、それぞれどのように戦争のことを伝えるか、というものでした。
 それから、「戦争を起こさないようにするにはどうすれば良いのか?」について議論し、お互いに意見を発表し合いました。

 各テーブルでは活発な議論が行われていたようですが、私が聞いたかぎりでは次のような意見が出されていました。「命の大切さを人々に訴える。」「戦争の悲惨な映像を見せる。」「バーチャル(仮想現実)で戦争を疑似体験する。」「人がいてこそ国は成り立つ、との考えを広める。」「国家と国家の争いを無くす。」・・・など。

戦争がどういうものなのか、その実態を知るには、自分で戦争を追体験してみることが必要です。初日、生徒たちは沖縄戦で使用された壕(ガマ)を見学してガイドさんの話を聞き、ひめゆり平和祈念資料館や沖縄県平和祈念資料館では、ワークシートに戦争体験者の証言を熱心に書き写していました。そうやって、過酷な状況を生きた一人一人の声に耳をかたむけることも、戦争を知るための重要な方法です。 

 ディスカッション終了後、私が大学生たちに感想を聞いたところ、日本学園の生徒たちについて、「男子校らしく、とても活発で良かったです。議論も後半になるにつれて盛り上がってきたと感じました。ただ、もう少し時間があると良かったです。」と言っていました。
 あとである生徒に感想を聞いたところ、「もっと時間があれば、さらに議論を深めることができたと思う。」と同じようなことを言っていたので、大学生も高校生もお互いにまだ話し足りないという思いがあったのかもしれません。

 ある生徒はディスカッションについて、次のような感想を述べています。

 「沖縄戦がとても悲惨なものだったと改めて感じた。とくに自分が一番印象に残ったのは壕だった。・・ディスカッションを通して、沖縄戦についてしっかり考えることができた。戦争を経験した人はどんどんいなくなってしまう。だから自分達が、色々な情報を伝えていかないといけない。大学生は色々なことを学んでいたので、たくさんの知識を得ることができた。」

 修学旅行の感想文集を読むと、生徒たちは戦跡見学やディスカッションを通して、真剣に戦争の問題に向き合っていたことが分かります。これからも、沖縄で大学生たちと語り合ったことを忘れずに、戦争や平和の問題を考え続けていってほしいです。

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