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職員室リレートーク

「コロナ禍で将来を考えたという生徒と話して」工藤さ先生(高2副担任・社会科)

投稿日2020/7/7

 学校に生徒たちが戻ってきて、元気な顔を見れて喜んでから一ヶ月、あっという間に7月になってしまいました。学校再開当時は分散・時差登校で、生徒たちが登校するたびに校門に立ち、挨拶したり、検温やマスクのチェックをしたりしていました。
 6月ですから、登校してくる生徒たちが身に着けているのは夏服。1年生は、冬服をほとんど着ないまま夏服に移行してしまったんだなと思うと、何だか切なくなったものです。

 そんな中、一人の三年生と話していた時のことです。
 今年は受験が大変になるね、進路はどう考えている? と聞いたとき、彼は、IT系の専門職に就きたいんだと言いました。もともと機械の扱いには長けていて、文化祭の際などは彼に機械類を任せっぱなしでしたので、向いてるかもしれないね、と返しました。
 すると彼は、コロナで休校だった時に、どんな仕事だったらこの先続けられるか考えた、と続けました。この自粛の嵐の中でも社会の中で必須の仕事、人の役にも立てて自分の興味関心を生かせること、と考えると、IT系なんじゃないかと思ったそうです。まだまだ、具体的にどんな仕事、というイメージは、あるようでないのですけれど、それを聞いたときにとても嬉しく思ったのです。

 彼は、クラスの中では決して目立つタイプではありません。
いわゆるリーダータイプではなく、穏やかですが、引っ込み思案というわけでもありません。
でも、基本的にどんな人とでも適切な距離感を持って接することのできる生徒です。議論の場で、少し荒れ気味になっても、上手くその場を収めてくれることが何度かありました。面倒見も良く、大変な役割であってもさらりとやってくれることが多々ありました。勉強だけ、あるいは運動だけで評価されていたら、彼は埋もれてしまっていたかもしれません。
 でも彼は、学校行事の中で、自分の個性をしっかりと生かして活躍してくれました。一年生の時にはやや頼りない面もありましたが、二年生では、何か対処しなくてはならないことが起きた時、こちらの指示を待つのではなく、きちんと自分で考え、行動できる頼もしさを身に着けていました。
 そんな彼が、自分なりに考えて進路の方向性を決めて、雑談の折にそれを淡々と話してくれたのが、何だかとても嬉しかったのです。

「人は得意な道で成長すればよい」
校祖杉浦先生のこの言葉を、学校説明会などでご紹介することがあります。
その一つの例を見た思いでした。

 コロナに振り回された(振り回されている)学年であるけれど、彼はこれまでと変わらず、しっかりと前を向いています。
そんな頼もしい生徒が、日本学園にはたくさんいて、私たちに刺激と元気を与えてくれています。

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