エッセイやノンフィクションを読むことは苦ではないのですが、子どものころから文学には苦手意識があり、小説などに没頭するという経験をあまりしたことがありません。大学の学部選びでも英文科ではなく英語学科にこだわって大学を探したほどです・・・
そんな私が読むことが全く苦ではなく、新作を待ちわびて、読み始めたら止まらなかったのはみなさんご存じのHarry Potterシリーズです。今でこそ全世界で人気となり、各国の言葉で翻訳されるなど誰もが知る1冊ですが、私がこの本に出合ったのはまだ英語版しかなかった20年以上前のことです。
当時お世話になっていた英語の先生からイギリスで人気の本があると紹介され、「はりーぼったー?なんだそれ?」と思ったことを今でも覚えています。当時は英語版しかなく辞書を片手になかなか進まず、イギリス人の熱狂を味わうことはできませんでした。それから数年後、英語を専門的に勉強するようになり、当時は遅々として進まなかった英語版も、映画や日本語版の力もあり、楽しんで読破することができました。
肩が凝るほど重たい本を抱えて、時間を見つけては読み続けました。英語版、日本語版、映画とすべて制覇した経験はあとにも先にもこのシリーズだけかもしれません。
旅に出たり、人と会ったりすることさえ難しくなってきたコロナ禍で本や映画は現実から逃避できる貴重な時間を与えてくれます。
待ちに待った夏休み。ですが今年も自由に出かけられないもどかしい日々です。でもそんな時だからこそ、本や映画の世界に飛び込んで、視野を広げてほしいなと思います。また、Harry Potterのような出会いを期待して私も新作に挑戦する夏にしたいなと思います。