「僕らは自由です」
これは、昨年度の中学入試説明会に協力してくれた、中学2年生の言葉です。
学校生活や創発学のことなどを、教員のインタビュー形式で説明していた中で、もちろん台本もなく彼の口から飛び出した言葉、「自由」。
司会をしていた私は思わず、ステージ上の生徒を見上げました。
――――自由?
受験生と保護者の皆さんを前にして「自由なんて言っちゃって・・・、この学校はルールがないとか校則がゆるいとか思われてしまったらどうしよう・・・!」と慌てたのでしょう。
「あの・・・、自由というのは、やることはそりゃたくさんあるんですけど、でも・・・、でも、やっぱり自由です、日本学園」。
一生懸命に話す彼を見上げながら、この生徒が真に伝えたいことが私にはよくわかりました。話者席から優しい表情で見上げていた校長や教頭たちも、きっと同じだったと思います。
それで、マイクを戻してもらったあとこんなふうに添えさせて頂いたのを覚えています。
「朝学習にはじまり日々の授業や検定、試験にクラブ、行事、創発学、キャリア教育、国際教育・・・、本校の学校生活は本当に盛りだくさんですし、この生徒はクラブ活動のほかに、地元の野球チームでのハードな練習もこなしております。少し遠くからの通学なので、朝夕も大変かと。
それでも、『自由』、なのですね。自分で考え、自分で選び、やりたくてやっているから、どんなに多忙でも、『自由』。好きなことを好きと堂々と言える環境や仲間、興味のあることをとことん追求できる本物の『自由』がこの学園にはある、彼はそう言いたかったのでしょうと思います。』と。
生徒は、われわれが思っている以上に一歩も二歩も先をいっているものですね。出番を終え、安堵の表情で一足先に会場をあとにする生徒の後ろ姿を見ながら、そのタフさを頼もしく、誇らしく思いました。本物の自由を他者へ発信する生徒がこの学園でちゃんと育っている、と。本物の豊かさが身に付く教育がここにある、と。
世界で唯一、自分の目で見ることのできない人間は誰でしょうか。
それは「自分自身」ですね。正面も、後ろ姿も、横顔も。どんな立ち居振る舞いをしているのかも。どう頑張っても、肉眼で直視することはできません。「自分自身」であるというのに。
姿だけでなく内面―自分だけでは決して理解も把握もしきれない不確かな「自己」―、それを深く知るためには「他者」の存在が必要不可欠です。
周りの友人や先生たち、これから出会うたくさんの人たちと関わるたび、生徒たちは新たな「自己」を発見するでしょう。「自己」を見つめ、知り、考え、時に悩み、やがてそれぞれの花を咲かせてゆくでしょう。私たち教員も、生徒たちから常になにか気づかされ、学ばせてもらっている日々です。
中学・高校の交流も盛んなのも、本校の魅力の一つです。同じ校内で過ごしますし、教員は中・高どちらも授業も担当します。私が顧問をしています“料理・焼き菓子部”は、中1~高3まで一緒に活動しています。この春もさっそくたくさん体験入部に来てくれ、麻婆豆腐を作ったり、クッキーを焼いたり。とても和やかな時間を過ごしています。
受験生・保護者の皆さま、入試説明会や外部説明会、オープンキャンパスでお会いできることを楽しみにしております。
直近の5/13(土)14時~中学入試説明会は、おかげさまで現在ご予約は定員に達しておりますが、キャンセルがございますとそのお座席分をすぐに受け付けております。当日の朝10時までご予約を承っておりますので、ご確認頂ければと存じます。
また、ご都合がつかなくなってしまった場合やご体調不良等でご来校できない場合は、キャンセルのご連絡を頂けますと幸いです。お一人でも多くの方にご来校頂けたらと存じますので、大変お手数ですがよろしくお願いいたします。オンラインでご参加頂く場合にも、会場と変わらない臨場感でお伝えできますよう準備をしております。