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職員室リレートーク

「選択の秋」水野謙先生(高1担任・社会科)

投稿日2023/11/5

「読書の秋」・「スポーツの秋」・「食欲の秋」など色々ありますが、日本学園の高校1年生は「選択の秋」とも言えます。

 文系に進むか、理系に進か、人生の大きな分かれ道の時が近づいています。先日のHR後、生徒達の会話を何気なく聞いていると、「理系に行きたいけど、数学がなあ」とか、「日本史と世界史どっちにするか、マジで悩む」とか、心の叫びが聞こえてきました。興味のあることと、点数がとれる教科のギャップ。興味のある仕事と、自分の成績のギャップなどが、悩みの原因でしょう。

 現実的なアドバイスをするとすれば、大学入試に合格することが直近の目標ですから、受験の際に自分に有利な選択をするのがベストだと思います。一生の仕事とか、一生持ち続ける興味関心は、毎日の生活を送っているうちに日々変化していき、そして徐々に固まってきます。高校1年生の秋の段階で固まっている人など、滅多にいません。高校・大学・社会人と、色んなことを経験していくうちに、徐々に自分のキャリアビジョンが形成されてくると思います。

 先日、明治大学農学部の先生が理系希望生徒に対して講演をして下さいました。その時に、「私は高校の時は物理選択でした。でも今は農学部の先生をやっています」と、おっしゃっていました。高校の時の選択とは違った仕事をなさっている、一つの例だと思います。そしておそらく、農学部の研究者になると決めた時には、生物の勉強を自分で一から頑張ろうと決意なさったことと思われます。自分の納得のいくキャリアを形成するためには、大学受験が終った後も、大学生・社会人になった後こそ、学び続けるマインドが必要なんだと改めて思いました。

 今回の学習指導要領改訂の狙いも、生涯にわたって学び続けるマインドを育てることです。「では、お前の授業や進路指導は、そのマインドを育てているのか?」と、お話を聞きながら思わず自問自答を繰り返していた、とある「選択の秋」の一日でした。

 

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