高校生になり、様々なことが起きることと思います。その様々なことの中に多くの子が青春を燃やす部活動があります。そんな部活動において何を求め、どこを目指すのか、は非常に大切なことです。学校生活を送っていると、生徒の中にはこんなことを言う子がいます。「あー練習だり〜きつい〜、こんなにやっても意味ないっしょ」すごくマイナスな発言です。すべての子がそうとは限りませんが、練習がハードで厳しい環境になればなるほど誰だってつらい気持ちになり、休みがほしいなと感じることはありますよね。おそらく、そんな状態に陥り、ついつい出てしまう発言なのかもしれません。本気でそう思っていたら部活を続けることはしないはずですから。
高校の部活動はどんな過ごし方をしていてもいつかは終わりを迎えます。しかも、その三年間は、ほとんどが練習で、それだけ長い時間をかけて練習してきたのに、最後の本番で勝ち負けが決まるのは、本当に一瞬のできごとです。でも、その一瞬の勝ち負けが今までの自分を決めるのではありません。それを、高校生にわかってもらいたいなと。
どんな部活でも当たり前のように目標はあるのですが、それを言わされたものではなく、いかに自分の本当の心からの目標にし、その目標を達成した時の喜びを想像し、必死に毎日取り組んできたのかが、今の自分を作ってきたのです。決して勝敗が決まった一瞬の出来事が自分という人間を決めたわけではなく、三年間の積み重ね、その日々が自分を作ってきているのです。どうしても、勝ったとか、負けたの結果に左右されがちですが、決してそれだけではありません。負けたからダメではないだろうし、勝てばいいのかと言えばそうでもないと思います。中には試合に出れなかったものもいるだろうし、応援で終わった子もいるかもしれません。その子たちは何の意味もないかと言えばそうではなく、苦労、悲しみ、辛さ、楽しさ、喜びを感じて積み重ねてきた三年間があるはずです。その一瞬に左右されるのではなく、本当に大切にしなければいけないのは、今ある毎日のはずです。人はだれでも楽な道を選びたくなります。しかし、目標を持ち、志を持てば楽な道ばかりではありません。それはなんとなくわかっているはずです。何の部活でも同じだと思います。
高校生は学生でありプロではないからこそ、勝ち負けの一瞬が決めた三年間にしてしまうのではなく、毎日を積み重ねた三年間にできたのかを大切にしてもらいたいと思います。そんな日々の部活動に本気で汗を流し、毎日の積み重ねがあったからこそ、いろいろな何かが上手くかみ合い、一生懸命戦った結果、目標達成ができることもあるのだと感じます。
「あー練習だり〜きつい〜」などの発言をしている毎日は、本当に毎日を積み重ねた三年間になるのだろうか?