明治大学が毎年行っているシェイクスピアプロジェクト(MSP)は今年で16年目を迎えるようですが、表象文化研究部で見に行くのは今年で3年目になります。もちろん学生が中心になり、プロの演出家や俳優、音響・舞台美術の専門家のワークショップを通じて学び、約半年かけて原作の翻訳から始まり、舞台づくり、演技指導など上演まで、一生懸命に取り組んでいるようです。
今年は世界史でも有名な『ジュリアス・シーザー』と『アントニーとクレオパトラ』の2演目を一気に上演する企画でした。3時間を超える長大な史劇で、俳優たちのそれぞれが全力で演じ切っていて、観客はどんどん引き込まれ運ばれていく感じがしました。歴史的にはふたつの三頭政治を経てオクタヴィアヌスが覇権を握るまでの約30年間を描いている劇になると思いますが、主軸はもちろん前半がジュリアス・シーザーとブルータスそしてキャシアス、後半がアントニウスとクレオパトラそしてオクタヴィアヌスです。
生徒たちの反応も上々でここ数年で一番おもしろかったですね、という声も聞かれました。学生たちの声の張りや細かい動きなど工夫された表現の仕方が随所に見られて、ほとんどがセリフ劇なのですが、確かに最後まで飽きさせませんでした。有名な話ですがクレオパトラはどうやって亡くなったか?クイズも出せるかもしれませんね。