バスケットボール部

つれづれなるままに ~新人戦大会に向けて

投稿日2019/10/25

青天の霹靂と天高く馬肥ゆる秋が一緒に到来した今秋。

 9月に台風が関東を直撃し、特に千葉には文字通りの甚大な爪痕を遺した。長く続く停電や断水に加え、屋根瓦の損壊や倒木、通信網の遮断など被害状況は枚挙にいとまがないほど。被害は二次災害にも発展し、熱中症で命を落とす方や病院、老人ホームの設備に影響を及ぼす。食糧難も起こりコンビニエンスストアもスーパーはもうお手上げ状態。ガソリンスタンドも長蛇の列。

 それなのに台風一過の被害は実は裏番組でしかなかった。台風ニュースを連日掲載したのは東京新聞くらい。メディアはこぞって改造内閣の顔ぶれをフォーカスし、とりわけ環境大臣に就任した小泉進次郎は私的な話題も手伝って注目を集めていた。その小泉議員は就任にあたり「まずは福島に行く」とセクシーなポエム調の挨拶で意気込みを語った。

 千葉にとってメディア、政府、自治体の初動の遅さと東電の見通しへの甘さは忸怩たるものでしかないが、その一方で多くの分野からのボランティアでの支援には頭が下がる思いである。

 昔に某予備校の講師の方が阪神淡路大震災を経験し、その後のことをエッセイで語っていた。とある方が「芸能人がああいう場所に行って炊き出しなんかをやるけどあれって売名行為だよね」と発言。「でも売名行為だろうがなんだろうがそれによって多くの困った人が助けられる。あなたはその時、こたつの中で酒を飲みながらテレビを見ていたでしょう」と反論。ぐうの音も出ないとはこういうことか。何をしようとしたのかではなく何をしたのかが大事だとはいうまでもない。

 実は私の実家も台風の被害を受けた。南房総の比ではなかったが停電に見舞われ不自由な暮らしを強いられた。庭の巨木は何本も倒れ、裏の竹林は目も当てられないほど。恥ずかしながら私は千葉の惨状を知ったのは台風一過から2日も遅れてからだった(私が世の中に疎いに輪をかけてメディアが…)。何が出来るわけではなかったが居てもたってもいられなくなり学校が終わり次第千葉に帰った。途中、川﨑でカップラーメンや缶詰などをたくさん買い込んで親戚にも配った。焼け石に水でしかないことは分かっていたが思いつくままに行動した。午後8時頃にアクアラインから見た千葉は暗くまばらな光が灯されている。木更津から君津は真っ暗。車のテールランプが連なるばかり。高校時代の友人が勝山に住んでいたので電話してみた。家族は避難所暮らしをしているとのこと、物資が届かず難儀していること、仕事(彼は南房総市の役所で勤務)で激務にあることを話してくれた。無力。無力であることを痛感せずには居られなかった。海の向こうの神奈川、東京では普段と変わりの無い当たり前の日常が営まれている。片やライフラインも交通網も通信網も物資も遮断され、県民の不安と怒りと焦燥は募るばかり。だから授業中の居眠りや私語に興ずる生徒や繁華街で馬鹿騒ぎをしたり、泥酔し電車内で寝汚く眠りこけるサラリーマンを目の当たりにすると虚無的な感情に襲われる。電車の中もそう、町を歩いていてもそう。

 しかし、しかしである。あまり他者を責めも出来ない。九州が今夏、水害を受けながら傍観していたのに、故郷が被害を受けた途端、慌てふためき気を病む。あまりに身勝手で狡い自分の存在を客観視してしまうからだ。東日本大震災の時は命を落とした方、被災した方、壊滅的な町を思う一方、自分の置かれた境遇に心細さと恐怖を感じながらも些少な被害に安堵していたはず。だから仕事を言い訳に行動に移すことはなかったはず。ただ募金をするだけで満足していた。自分のことで精一杯? 否、偽善? 私の敵は私。

 

 閑話休題、にちがく勢に話を戻しましょう。

 9月に行われた「世田谷区民体育大会」においては世田谷学園高校を破り、見事に優勝を収めた。一時は15点差まで離され、そのままずるずると行くと思いきや、3Qで魅せた集中力とその持続が逆転へと結びついた。終盤は追われる側に身を転じたものの終了のブザーが鳴り響くまで安心は出来なかった。敵は事情あってベストメンバーではなく、交代要員がないまま40分を戦いきる。それでも個の能力は素晴らしく、要所のシュートは外さない。洗練されたプレーを安定して続ける。まさに沈着冷静。じゃあ、にちがくは?悪くはないのだがチャンスが維持できなかったり、弱気な面が見え隠れする。びびってんじゃねぇよ!と叫びたい気持ち。でも言うは易し。コートに立ち、気持ち奮い立たせ、弛まぬ姿勢を貫徹することの難しさは言うに及ばず。余談ながら決勝までの試合内容は決して褒められたものではなかった。簡単にいうとにちがくのペースには波があり不安定だってこと。どのようなチーム相手にも揺るぎの余地がない質の高いペースが求められるが、それが相手によって変わる。悪く言えばむらっ気が顕著で強豪校としての風格が揺らぐ。それは経験と実績がもたらす自信によって備わるもんなんだろうか。多分、そんなもの。じゃあどうする?

 支部大会の組み合わせも発表された。にちがくは10/27からはじまる。それまでに課題を克服できるか?そこで修得するか? いやそれは手に入れようと思って得られるものにあらず。現代文の上達と一緒。蜃気楼と一緒。茫漠としたそれは自覚できるものではなく気づいたら「あれ?前よりできる?」といった感じか。

 新チームが発足して早、4ヶ月。どこのチームも牙むき出しで臨んでくるだろう。にちがくは目の前の相手に対し、100%の力×40分、やり抜くだけ。決しておごらず、怠けずに一戦一戦を大切にしたい。彼らの掲げた目標達成のための大切な一戦を見守るだけ。

 

10/27(日)vs広尾学園高等学校(於:広尾高等学校)13:30~ Don’t miss it

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