5/30(日)、10:30 toss up
vs 東京都立工芸高等学校
インターハイ出場まで最低でもあと5回勝たねばならぬ。少しずつ対戦相手の技量は上がり、にちがく勢にとっても平坦な道から茨の道に変わりつつある。初戦の対練馬高戦は序盤に堅さとミスが目立ったものの危なげなく、白星発進となった。
2回戦の相手は同じ昨週と同じ、都立高校。相手が○○だから、ではなく練習で積んできたことを体現化するのみ。
ところが・・・。1Q 7m 20:0 5m 30:0 2m 53:4 と堅守猛攻!相手をフロントに行かせず、turn overが繰り返される。まるで水を得た魚のようにのびのびとプレーしている。相手選手の為す術もなく時間が過ぎていく。90:13で前半戦を折り返す。
後半もその勢いはとどまらず。特筆すべくはいつもはプレータイムの然程多くない選手達のめざましい活躍だ。まだ荒削りで課題はあるも気負うことなくプレーする姿には意外な素質を垣間見し、未来への明るい展望の兆しすら感じた程。どの選手も与えられしチャンスをものにすべく奮闘している。そんな姿を見ていると「サイズが小さいからこそ魅せられるものってあるよな」と今更ながらしみじみと思う。
終わってみれば157:29とこれまで目にしたことのないようなスコア。一体、何度ボールはネットを通過したことだろう。3回戦の都立杉並高校戦に向けていい弾みがついたろう。
一方、相手校の選手はどのような気持ちで試合を終え、会場を後にしたろう。勝敗は兎も角、やりきった感を思い遣ってしまう。都立高校はコロナ禍の煽りを受け、教育活動全般に制限がかかった。満足に練習できない中で公式戦をどのような気持ちで迎えたろう。にちがく勢はThanks Matchの時と同様、40分を共有した工芸の選手達の思いを背負い、次に望む所存。勝って驕らず・・・負けて腐らず・・・。
「一足跳びにあがるより、一歩ずつ登るほうが途中の草木や泉や、いろいろな風物を見ることができるしそれよりも、一歩、一歩を慥かめてきた、という自信をつかむことのほうが強い力になるものだ。」
(山本周五郎『ながい坂』)