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つれづれなるままに~こだまでせうか~

投稿日2022/3/10

今日はつれづれなるままに心に随い書きたいように書いてみました

金子 みすゞを知っている高校生はまず、いないだろう。享年26歳、山口県の仙崎生まれの童謡詩人、金子 みすゞである。名を聞けば「・・・ああ」とか「こだまでせうかの人?」と思い出そうか。
 2011年3月11日に発生した東日本大震災発生後に、金子みすゞの詩「こだまでしょうか」のフレーズがCMに使用された。皮肉にも長く「幻の童謡詩人」としてその作品は埋もれたままになっていたが震災後、みすゞブームが到来し、書籍は重版を重ねたという。
 波瀾に満ち、寄る辺なき薄幸の生涯に自死という形で幕を引いた夭逝の詩人。「こだまでせうか」の詩は悲嘆の中で作られたという。その「こだまでせうか」の詩はACジャパンのCMの中で朗読され多くの人の耳に残った。

 やさしい語りの言葉達ながら最後のフレーズ〝いいえ誰でも〟と訴えかけるメッセージは未来永劫護らなければならないもの。
 CMは〝自分がやさしく話しかければ、きっと相手も、おだやかに答えを返してくれる。〟と結ばれる。
 人は繋がりたい、仲良くしたいと懇望する寂しい存在。こだまのように響き合えたらさぞかし素敵なことだろうに中々それが出来ない。それでも相手を思いやって、一歩引いてみて、そうしたらきっとこだまのように向き合えるよ、って感じか。
 
 これを書いている今日は3月10日、みすゞ忌。
 そして明日3月11日は東日本大震災発生した日。
 忌と震災後にみすゞの詩の起用は強ち偶然とは言えまい。
今年も己を振り返る瞬間が訪れる。〝自分は誰かと上手にこだましているだろうか〟思いを燻らせる時間は僅かでも様々なことが浮かんでは消えていく貴重な時間。
 コロナ禍がもたらしたものは何も悪いことばかりではないはずだ・・・。コロナによって気づいたこと、得られたこと、そちらを大切に温めたい。金子みすゞを見倣って。

「こだまでしょうか」

「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと
「馬鹿」っていう。

「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。

そうして、あとで
さみしくなって、

「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。 

こだまでしょうか、
いいえ、誰でも。

https://www.youtube.com/watch?v=A7g9q2NI5WE

 

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