決勝リーグ2戦目は実践学園高校で、我が校にとっては因縁の対決と言っても過言ではない。下馬評では完全に実践学園であった。というのも過日に行われた関東予選決勝リーグに於いて大敗を喫しているからだ。センターの負傷が敗因の1つであったとする見方も出来るがそれは言い訳に過ぎない。ただ、完全体で臨めずに敗れた試合故に悔しさと雪辱への思いは半端なく八王子戦とはまた異なった闘志を胸に臨んだに違いない。
2Qまではお互いに一歩も譲らず互角の攻防を繰り広げる。手に汗握る中迎えた3Q、均衡は崩れ日学の快進撃が始まった。一時は15点差まで突き放し、これで勝負あったかと思いきや敵もさる者、じわりじわりと点差を縮めにくる。4Q残り2分を切って5点ビハインドの実践学園。ファールを受けた日学4番がフリースローを落ち着いて2本決め7点差。この2点は貴重だった。実践は残り1分で3点シュートを決めるもののトランジション時に痛恨のダブルドリブル。それでも勝負への拘泥は恐ろしくもあり残り18秒でシュートを決め2点差にまで迫る。予断を許さない状況に変わりはないのだが日学は慌てることなくパスを回し自分たちのプレーを貫いた。 最終スコアは71 – 69と1ゴール差での勝利であったが全員で勝利を掴み取った40分だった。
試合終了を告げるブザーに合わせて選手が掌中にあったボールを高く天井に放つ、駆け寄った選手達と抱き合う姿には隠しきれない喜びの表現であると共に長い重圧から解放された安堵感をも強く感じられた。
余談ではあるが1ゴールを追う実践学園が勝への執着心から自チームのボールにするため不用意なファールをせずに試合を終えたのは敵ながら天晴れな幕引きであった。