文芸同好会の顧問を引き受けて3年。いよいよ創立時のメンバーも卒業です。彼らは、設立当初から、年1回の文集作りやイラスト描きに精を出し、文芸同好会を足がかりにして、文芸の枠を超えた催し(例えば、体育祭の部活対抗リレーや、夏の「文芸合宿」など)にとても意欲的でした。第Ⅰ期生として活動のあり方を模索し続けた3年間でした。
一方、先輩達の奔放な活動ぶりを、目を白黒させながら見ていた現高校2年生は、昨年度、同好会初の全国文芸コンクールに応募し、入選は逃したものの次年度を目指した創作が既に始まっています。5編の連載を書いて作品批評会を終え、文集には別の作品を準備中の生徒、3万字を超える小説を書き批評会を待っている生徒、それに刺激され新作を書き始めた生徒など、創作の意欲が漲っています。
高校生の今だからこそ書ける、今しか生まれない作品を求めるエネルギーは、そばにいる者を圧倒してくれます。
4月から受験生となる彼らが時間を惜しむようにして書き上げた作品を、さらに磨き上げて、今ある「生」をより深く刻み込めるような作品指導をしていきたいと考えています。