高校3年生にはいわゆる「勝負の夏」がやってきました。例年だと夏休みは学校を離れて自学自習の時期になるため、勉強の成果の差がつきやすくなります。故に「勝負の夏」と、ことさら強調されるのでしょう。今年は全国的に夏休みが短縮される学校が多いため、例年とは少し勝手が変わりますが、部活の引退が始まるこのタイミングで勉強に本腰を入れ始める中高生は多いことでしょう。
一方で、「本腰を入れないとなあ」で止まっている中高生も多いことでしょう。はい、高3Bにもたくさんいます。「分かっちゃいるけどやめられない」ならぬ「分かっちゃいるけどやれない」系男子たちです。
微力ながらも、モチベーションの火に薪をくべるべく過去の先輩の大学受験ふりかえりを紹介します。
「世界史は教科書のすみからすみまで全て覚えれば偏差値は上がると思っていたが、40台、良くて50ちょっと止まりだった。そこで完璧主義はやめて、基礎的な頻出用語にしぼって勉強をし始めたところ、勉強時間が減ったのに偏差値は60台後半まで上がった。」
「単語帳をいくら勉強しても古文単語が覚えられなかった。そこで古典が得意な友達に勉強方法を聞いてみたところ、『文章を解きながら分からなかった単語を抜き出し、まとめておいて、その単語だけくり返し勉強する』というやり方を知った。自分にもそれが合っていたようで、英単語も同じように勉強して一気に覚えることができた」
何となく共通点のようなものが見て取れませんか?
どちらも、自分の特性に気づいて、自分にとって最も良い勉強方法を考えた(大げさにいえば、あみだした)わけです。
万人にとってこれが最善と言える勉強方法はありません。勉強に限らず、何事もそうでしょう。
自分を客観的に分析し、その特性に合った手段を考え出し、そして成功したという体験はこれからの人生にもきっと役立つはずです。受験は1年くらいのほどよい(?)長丁場ですから、こういう体験をたくさんできます。
「受験って意味あるんですか?」
「これ勉強することで将来に何か意味あるんですか?」
ぼやきたくなる時もありますよね。でも、きっとある。
合格・不合格は長い人生の通過点にすぎませんが、自分の成長はきっと実感できると思います。