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『なぜ・どうしてを大切に』 岩城先生(高校1年副担・理科)

投稿日2020/11/11

 昨今、日本の小中高生の“理科嫌い・離れ”が深刻だと、ニュースや新聞などで見聞きしたことはあるかと思います。中高生の段階で理科を嫌いになるのはもったいない!と強く思ったので、今回は理科という科目について簡単に書いてみようと思います。

 

 さて、皆さんは普段の生活の中で“あ~ 理科を勉強しておいてよかったな~”と思う機会はどれくらいあるでしょうか? 人にもよりますが、ほとんどの人は心当たりがないだろうと思います。高校1年生で習う化学結合の単元や中学2年生で習うオームの法則の単元など、理科では様々な法則・知識を習いますが、それを普段の生活で実感することはほとんどありません。では、理科という科目は何のためにあるのでしょうか。

 理科とは読んで字のごとく『理(ことわり)』を学ぶ科目です。ここでいう『理』とは世の中の現象を説明付ける様々な法則や決まりのことを指します。法則や決まりを見つけ、様々な実験によりその理論を証明し、その当時の世論を納得させた偉大な科学者たちの考え方をダイジェスト形式でまとめ、凝縮したのが理科という科目だと私は考えています。

 理科は、その当時の科学者が持てる科学技術をすべて使って試行錯誤し、やっとのことで見つけた法則・決まりを週3時間程度で数百~数千年分おさらい出来る科目なのです。(とってもお得ですね!)

 理科を学ぶ意義はここにあると私は思います。先人の知恵、思考過程を知った上で、自分たちの発想を付け加えていく。これが科学の発展に欠かせないのです。他の人では考えの及ばない発想を付け足すことで新たな理論になります。もしかしたらその理論は歴史的発見になるかもしれない、これからの人間生活を支える新技術が出来るかもしれない。理科は、そんな夢とロマンに満ちた学問だと思います。

 しかし、“他の人では考えの及ばない発想を付け足すこと”これがなかなか難しく、それに気づくためには常に様々な事柄に対して“なぜ・どうして”と探究し続ける必要があります。はじめは些細なことで構いません。すぐに答えを調べても構いません。周りのことに疑問を抱き、思考する。それだけで立派な科学者の一員です。ぜひ普段の生活で意識してみてください。

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