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「卒業によせて~学年通信より~」 工藤美先生(中学3年担任・英語科)

投稿日2021/3/29

My fellow Americans, ask not what America can do for you, but what you can do for your country. My fellow citizens of the world: ask not what America will do for you, but what together we can do for the freedom of man.

(親愛なるアメリカ国民の皆さん、アメリカがあなたに何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるのかを問うてください。世界のみなさん、アメリカがあなたに何をしてくれるのかを問うのではなく、我々が一緒に人類の自由のために何ができるのかを問うてください)

 これはアメリカ第35代大統領のジョン・F・ケネディ氏の大統領就任演説終盤の一節です。当時はアメリカとソ連(今のロシア)の対立(冷戦といいます)が激しくなっていた時期で、アメリカの隣にあるキューバをめぐってアメリカとソ連が一触即発寸前までいっていました。そんな中、自由と平和を守るために「国」(=他者)に何をしてもらうのかではなく、一人一人が国のために、社会のために何ができるのかを考えてほしいーそんな思いが込められています。

 私は卒業生に卒業アルバムに何か書いてほしいと言われたときはこの文章の前半を書くことにしています。今までは何かしてもらうことが多かったかもしれません。何かしてもらうことが当然だったかもしれません。今みなさんが見えている世界もそれほど広いものではないと思います。これから高校、大学/専門学校、社会・・・と歩んでいくうちに皆さんに見える世界、接する世界はだんだん広がっていきます。何かがきっかけで見える世界が急に広がったりすることもあるでしょう。そのようなときに、自分が何かしてもらうだけではなく、自分の属するコミュニティ、自分のいる社会、ひいては人類のためにみなさん一人一人何ができるか、というのをぜひ考えてほしいと思います。

 校祖・杉浦重剛先生は「人は得意な道で成長すればよい」という言葉をのこされていますが、それ以外にも「まさかの時に役に立つ人間になれ」「社会の一隅を照らす人間になれ」という言葉ものこされています。自分の好きなこと、得意なことを伸ばしたり追求するのはもちろん大切ですが、それをぜひ自分のためだけでなく周りのために、そして社会のために役立ててください。

 

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