卒業にあたって、おそらく全員が高校生活を振り返っていると思います。そして良いこと、悪いことを思い出しつつ、この高校生活がどうだったのかの『評価』を付けてしまっているのではないかとも思います。
進路含め、この評価は節目の大きな出来事に大きく左右されています。
上手くいった人は『まぁ良かった』、上手くいかなかった人は『悪かった』。
そうなりがちです。
ただ3年間という時間は振り返ればあっという間だったかもしれませんが、過ごしてきたことをゆっくりと考えれば長かったことを思い出せるはずです。
その途中、途中、高校生活をどう捉えていたでしょうか。
今『良かった』と思っている人も、『すごく悪い』と思っていたときもないでしょうか。
今『すごく悪かった』と思っている人も、『良い』と思っていたときもないでしょうか。
この高校3年間、努力してきた人たちをたくさん見てきました。
勉学、部活動、課外活動、どんなものに対しても努力は大変なことであり、非常に有益で、尊敬できることです。
今もし高校生活が『悪かった』と考えていて、疑いたい気持ちがあるとしても、その努力を、行為を『無駄だった』とは決して考えて欲しくはありません。
どれだけ人生の大きな分岐に立っているような気がしていても、結局はまだまだ途中経過です。大学で大きく道を外れた知り合いもいれば、大学で大きく羽ばたいた知り合いもいます。
送り出す晴れの日ですが、ここが終点でも、始まりでもありません。
これまでと、これからを、『良かった』と評するために、これまでを背負った君たちの一層の飛躍を期待しています。
ご卒業おめでとうございます。