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「名前の由来」工藤さ先生(高3担任・社会科)

投稿日2023/8/16

 高3の担任をしていると、この時期の話題はどうしても進路指導に偏りがちなので、全く別の話を…ということで、名前の由来の話です。

 

 さやか、という名前は、古典好きな母がつけてくれた名前です。

 「さやか」は漢字で「明か」または「清か」。辞書によれば、はっきりしているさま、明るいさま、音の高く澄んださま、を表すそうですが、両親のイメージは、冴えわたる月の光のようなものだったそうです。

 小学生の時、「生い立ちの記」を書くという宿題がありまして、その時に自分の名前の由来を両親に尋ねたら教えてくれました。

 

 当時の私は、ちょっと洒落た漢字の名前に憧れがありまして、名前の由来は何か、なぜ平仮名なのか、としつこく聞いた覚えがあります。

 「しつこく」というところから何となく連想されると思いますが、私は昔から、気が強く、我も強く、しっかりはっきりきっぱり、というタイプでした。

 名前の由来を尋ねた時は、確かお盆で父方の親戚一同が集まって食事をしている時で、

私「さやかってどういう意味でつけたの?」

父「昔の言葉で、明るくてはっきりしてるっていうような意味で、そういう子になってほしかったから…」

私「そういう子になったね!」

父「いやちょっと違うんだイメージしたのとは…」

私「明るくてはっきりしてるよ!」

父「そうじゃなくて、なんていうか、月の光みたいな…」

私「うん、だからはっきりくっきりしてるよ?」

父「そうだけどそうじゃないんだ…」

 

というやり取りに、親戚一同爆笑していたことを覚えています。

 父としては、もう少し内に秘めた芯の強さみたいなものが、「さやか」に表れるようなイメージだったのでしょうね。

 全く内に秘めるタイプではない娘に、父も手を焼いていたのだなあと今では思います。

 

 教員をしていると、毎年、たくさんの名前を目にし、その名前で呼びかけることになります。

 きっとそれぞれに込められた願いがあるのだろうなと思うと、どの名前も大切に扱いたいなと感じます。

 まだまだ先の話とは思いつつ、いま担任している3年生が卒業するとき、彼らの名前を大切に、大切に呼べるように…まずは受験指導を頑張らねば。

という、結局受験生の夏から離れられないんだな、という話でした。

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