20年といえば長い月日が経ってしまったように聞こえますが、私にとっては20年ももう経ってしまったのか、早いなあ、という感じです。日本学園が生徒募集に苦慮し、「先生方の何か好きなこと、得意なことを活かして学校を盛り上げよう」というときに、「最も過酷なトライアスロンでも部活でやってみようかな、若い生徒と一緒に練習して青春を謳歌するのもいいなあ」と声をかけて、それに響いてくれた生徒がいたことから始まりました。
ゼロから1を生み出すときのきっかけは大切で、初代同好会発足時の生徒には本当に感謝です。彼らもなんとなく「何かに挑戦してみたい」という気持ちがあったことはわかっていました。やっぱり高校時代には何かに夢中になって全力を注いでその結果に涙する経験は必要だとわかっているかのようでした。
初めはバイクは危険も伴うし、購入するのも大変なのでスイムとランだけをやっていました。そこで初めて渋谷区アクアスロン大会に出場し、その時からトライアスロン部としての活動が少しずつ本格化していきました。「トライアスロンに挑戦してみたいから日本学園に来たい」なんて入試相談に言われたときには自分の狙いが当たったようで本当に嬉しかったことを今でも覚えています。
その頃から東京都トライアスロン連合ともどんどん関係が密になり、部員のためにバイクを寄付したいという人が現れました。バイクがない生徒にもレンタルできるようになり、活動の幅が一気に広がりました。寄付して下さった方々にはあらためて感謝申し上げます。トライアスロンに挑戦したくて入学した生徒は気合も入っており、バイクを購入して入学するようにもなりました。
そんな生徒が出てきて本格的に3種目の練習を始め、初のトライアスロン大会は沼津でした。そして今では有名になった横浜でのトライアスロン大会、その第1回大会にはジュニア国際大会も併設されていて、選手が少ないから出場してほしいと言われ、その頃から周りの世界が変わっていきました。ジュニアでも世界大会に通じる大会があることがわかり、U19トライアスロン選手権ジュニアオリンピックカップに出場、そのために練習試合のように各地のトライアスロン大会に出場。どんどん練習のレベルも上がり、トライアスロンをやりたいから日本学園に来るという生徒も多くなってきました。
今の部員も含めOBの皆さんには日本学園に来てくれて本当にありがとう。全てが順風満帆だったわけではなく、苦労の連続でもありました。そこで気持ちの支えになったのは部員のやる気と保護者の皆様、学校関係者の皆様、トライアスロン関係者の皆様の励ましの言葉でした。皆のお陰でここまで無事にトライアスロン部が成長し、高体連自転車ロードレースでも関東大会は何度も出場でき、全国選抜やインターハイまで出場できるような部活になりました。全国高等学校トライアスロン選手権も開催されるようになり、表彰台にのるようにもなりました。
今後もこれ以上の結果を求めていくことはもちろんですが、コロナ禍をきっかけに部活で決めた誓願を心から達成できる人物の創造をトライアスロンに関わるみんなで目指していきたいと思います。
1 トライアスロンを楽しむこと
1 人間力を高めること
1 日々精進すること
1 逆境に強くあること
1 喜びを分かち合い感動を共有すること
さあみんな、合言葉はシェア Share