中2の夏、地元の海外派遣制度を使い初めて日本を離れる経験をしました。2泊3日の国内旅行が最長だった当時の自分にとっては大きな大きな冒険でした。
初めてパスポートを取得し、飛行機も初めて、10日間オーストラリアに行き、ホームステイをしながら、現地の中学校に通った経験は30年近く経った今でも鮮明に思い出せるくらい強烈な経験でした。インターネットも身近にはなく、スマホなんてない時代。海外に行くことは今よりも随分ハードルが高かったように思います。
ステイ先では何を言っているか全然わからず、食事も合わずに悪戦苦闘。食事が合わないことを伝える英語力もなく、苦手なものを食べるガッツもなく、食事の時間はなんとも気まずい時間でした。
そんな中でもホストブラザーは根気よくコミュニケーションをとろうとしてくれ、現地校では不思議なことに楽しく過ごせました。そしてつたない英語でもコミュニケーションができたときの喜びはなんとも言えない体験でした。
あの時の全然わからなくて「悔しい!」が原動力になり英語へのモチベーションが高まり、今は英語科教員ですから、人生おもしろいものです。
ネットやスマホのおかげで精神的なハードルは下がったのに、恐ろしい円安や物価高で金銭的にはハードルがあがってしまいました。それでも「えい!」と海を超えることはかけがえのない経験になると思っています。
にちがくにはフィリピン語学研修、オーストラリアの修学旅行、そしてターム留学と、その気になれば海外に行くチャンスがたくさんあります。14歳の私のように、「えい!」と海を越えていく若者が次々に出てくることを期待している今日この頃です。