先日、中学2年生の理科の授業で、ブタの眼球の解剖実験と肺の観察を行った。
ブタの眼球はヒトの眼球に比べて一回り小さいが、構造はほとんど同じであるので、解剖を通して自分の目の仕組みをリアルに理解してもらいたいという狙いがある。また、ブタの肺の観察を通して、肺は筋肉ではできていないこともリアルに確認することができる。
教科書やプリントで図として知るよりも、リアルなものを五感を使って体験することで、感動と理解の度合いも格段に違うことは彼らの反応を見れば一目瞭然であった。
当然、眼球を目の当たりにした際は、ワ~!キャ~!エグっ?などの反応はあちらこちらから聞こえてきた。触ることができずにジーっとブタと見つめ合っている生徒もいた。もう少し時間があれば、もっとじっくり丁寧に観察することができたかもしれないが、スケッチも含め、それこそ目を見開いてリアルなものと対峙している彼らの表情が印象的であった。
いつものことではあるが、解剖実験を行うにあたって彼らに話したこととして、君たちの実験のためにブタが命を絶たれたわけではないが、リアルな知識と経験という貴重な体験を行えることへの感謝の気持ちを持って実験を進めるよう伝えていた。彼らの取り組みを見る限り、その思いはブタさんにも届いているのでなないかと思った。