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職員室リレートーク

「言葉の力」水野謙先生(高2担任・社会科)

投稿日2024/12/2

 私は大学時代、準硬式野球部に所属していました。準硬式とは、見た目は軟式ボールなんですが、硬式ボールと同様芯が入っていて硬いボールです。バウンドも不規則で、そういう面では硬式よりも守備は難しいかもしれません。

 私の所属していた部はそれなりにレベルも高く、1年生だった私にとってはついていくのに必死だったことを覚えています。正直、「もうこれは無理だな。部活やめてしまおう」と思った時が、1度だけありました。

 その日の練習終わりのミーティング開始前、みんなで並んでいる最中、「このミーティングが終わったら、辞める旨を監督に言いにいこう」と考えていました。その時です、同級生なんですがそんなに親しくないチームメートが、「お前、最近上手くなったよな。ホント成長したと思うよ。そのうち、試合にも出られるんじゃないか」と何気なく言ってくれました。別にその同級生に辞める相談とかをしたわけではないのに、突然そう言ってくれました。
 その一言で私は、「もう一度頑張ってみよう」と思い直しました。その後、なんとか練習に食らいついていき、公式戦にも出してもらえるようになり、4年間の部活生活を全うできました。チームメートのあの一言がなかったら、私の大学生活はかなり怠惰で享楽的なものになっていたかもしれません。

 言葉は、人にプラスの影響も与えますし、逆にマイナスの影響を与える恐れもあります。

 

 特に中学生諸君、君たちの吐く言葉は、周りの友達にプラスの影響を与えていますか?マイナスの影響を与えていますか?どうせなら、プラスの影響を与える人間になりたいものですね。言葉の力は、かくも大きなものなのです。

 それにしても、ホントにたいして親しくもないチームメートが、あの言葉を私にかけてくれたのは、野球の神様の思し召しだったのかもしれません。

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