二学期終業式の時に、学校は体験をする場を用意することができますが、その体験を経験に変えるのは自分の気付きが必要という話をし「ぜひこの冬休みは創発してください」との話をしました。
創発をするには、まず当たり前に見えていることにも「何?」と気付くことです。気付きがなければ始まりません。そして「なぜ?」「どうして」と自分に問うてみることです。そうやって出た答えが1段階だけでなく、さらに「なぜ?」と2段階、「どうして?」と3段階、「他には?」と考えや思いを深めていきます。当たり前と思っていたことを立ち止まってよく見ること考えることが創発の「創」の基本です。
どうやって考えを深めるか、疑問を見える化していくかについては、N2法やマンダラート法、マインドマップやN2法などと思考のための多くの技法があります。また、人と協働して考えを深めるブレーンストーミング法、635法、ディスカッション、ディベートなど、これまた多くの技法があります。それぞれについては、創発の時間に確認してみると良いでしょう。
そして、まとまった事柄を人に伝わるように発信すること。創発の「発」の部分です。プレゼンテーションの方法もレポートから始まり、パネル発表や映像など様々な方法があります。これも今や多くのことがあります。それを研究してみるのも良いでしょう。
こうやって五感のアンテナを張り、その時を感じ、創発を何度も何度も繰り返して経験値を上げていくうちに、それが言葉を喋るのと同じように当たり前になり、自然と創発が自分の身体に染み込んできます。何かを見ていて、何かを感じていて「その時」が来た時に立ち止まって「心の声を聞く」。そして「深く考え、新たな形を作り実践する」。これが創発の真骨頂です。