今年度から初めてのスポーツクラスの担任。入学前に生徒が宿題として書いてきた「高校生活への期待」という作文を読んだとき、ほとんどの生徒の1番の期待は部活動でした。その部活動も不安・心配なことのひとつでもあると正直に書いてあるのも印象的でした。その他で一番多かったのが「学園祭を楽しみにしています」という作文でした。現在は文化祭というものがなく、合唱コンクールで終わりという中学校もあると聞きます。それにしても、今年の生徒は「こんなにも学園祭を楽しみにしているのか?」と驚いたのを覚えています。
企画を立て始めた6月、そのことを生徒に伝えてもあまり反応がない。楽しむには「自分たちが楽しめる企画」、そして「みんなが協力してその企画を実行」していかなくてはならないという当たり前のことを助言してスタート。期待通りにたくさんのアイディアが出るかと思えば、、、、、、、出ない。模擬店はタピオカが3年生とかぶり、チョコバナナにあっさり変更で決定。そして中心になる生徒も責任感が強く頼りになるから心配いらない。ならばクラスの企画はどうなるのか、、、、、、、
あまりにも出ないので担任がやりたいと思うものを提案することになりました。さてその企画とは、、、、、「ボッチャ」です。
生徒の微妙な反応。しーん、「何だそれは?」
2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。ボッチャはパラリンピックの種目の一つで、冬季スポーツのカーリングに似た競技です。「ボッチャ」とはイタリア語で「ボール」という意味で、赤と青のボールを転がして、的になる白いボールに近づける競技です。2020年をみんなで盛り上げていくために、担任としては少しでもオリンピック・パラリンピック教育につながるように提案したいです、とお願いしてみました。
「ボッチャなんか人が来るわけねーじゃん!」なんて言っている生徒もいました。すると一人が、「俺、ボッチャやったことあるよ」と。それに乗じて「絶対人が待つくらい並ぶから、おもしろいから!」とお返ししておきました。
その後さらに待ちましたが、生徒からの提案は他に出てこなかったので「ボッチャ」に決定。それからは実際の大会映像を見せたり、道具を購入して(1セットで27000円程度します)教室でプレーしてみたりしながら準備をすすめました。もっと教室内を楽しそうな雰囲気にできなかったのが残念ではありますが、教室内に本当のルールを同じ大きさではありませんが、コートを作成。必ずいすに座って行うというルールなどを残し、本来のルールを学園祭用に少し変更し掲示。3エンドの合計点数で競うことにしました。
当日はすごい人!人!人!生徒の反応は「先生、ボッチャすごい人が来るよ!」「おもしれー!」 (だから言ったじゃないですか!)
受付データによれば、
1日目来場者 88組(176人)
2日目来場者 69組(138人)
となっていました。ご来場ありがとうございました。そして生徒の皆さんお疲れ様でした。
今回のボッチャを通してよかったことは
1.生徒も来場者も一緒にボッチャを楽しめたこと。
2.ボッチャという競技を知らなかった方々に、生徒も含めてパラリンピックの競技のひとつであると認知させられたこと。
3.奥が深いスポーツでどなたでも参加できるから、これを通じて人々が理解しあえる環境を作り出せること。
でした。2020年までの3年間この企画を継続し、東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げていくことを誓いますと生徒た ちには伝えました。
ちなみに来年は今回のアジア大会で種目となった面白い競技も追加するというのが担任のアイディアです。お楽しみに!